「琵琶の淵」は、災厄を予言によって回避するというパターンの物語です。類似のおはなしには地蔵の顔が赤くなったら津波が来るという伝承を信じて助かった年寄りの物語があります。2つのはなしの違いは、予言を受け取った当人が助かるのか、滅ぶのかというところです。
このおはなしは多くの人を助けるために自らの命を失うという悲しい話です。その自己犠牲は尊いものだと思いますが、同時にできることなら自分も一緒に助かりたいと考えるのは自然なことでしょう。琵琶法師は禁忌を守って言葉としては危機を伝えないのですが、それでも音楽で実質的に伝えてしまったのが命取りになったわけです。
このおはなしは多くの人を助けるために自らの命を失うという悲しい話です。その自己犠牲は尊いものだと思いますが、同時にできることなら自分も一緒に助かりたいと考えるのは自然なことでしょう。琵琶法師は禁忌を守って言葉としては危機を伝えないのですが、それでも音楽で実質的に伝えてしまったのが命取りになったわけです。