子どものためのおはなし
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息子の寝顔

5/18/2015

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February 05, 2010投稿の再掲

「おはなし会」で使ったネタや、使っていないけれどここに書いてきたネタは、ほとんどが息子のまことが寝るときに語って聞かせたものです。「おはなしして」というリクエストに応えて無理やりにつくりあげたものから出発し、昨年からはおはなし会向けに意識してつくったものを寝かせるときにネタ下ろしすることも増えました。いずれにせよ、私のお話はまことがいなければ生まれなかったものです。

昨夜、私もちょっと眠かったので、「今日は久しぶりに早く寝よう」と思いました。小学校1年生のまことは、だいたい夜9時に布団に入ります。一緒に布団に入ってそのまま寝てしまおうと思いました。そして、「ついでだから久しぶりにお話を聞かせてやろう」とも考えました。

ところが、妻にちょっと頼まれ事をいわれ、5分か10分ほど余分に時間をとってから寝室に入ると、まことはもうすっかりすやすやと寝入っていました。いつもは寝つきが悪く、そのせいで「おはなし」が必要だったわけです。それが何とも驚く寝つきのよさ。ついさっきまで鼻歌が聞こえていたというのに。

成長したのだなと思います。そして、ひとつの時代が終わったのかなとも。「おはなしして」のリクエストはずいぶん減っているのですが、これからますます減るでしょう。いままでと同じようにはおはなしは生まれなくなっていきます。残念な気もする一方で、少しうれしくもあります。大きくなってくれたものだと。
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「おはなし」の力

5/18/2015

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December 14, 2009投稿の再掲

1ヶ月ほど前から毎日薪ストーブではがんがん火が燃えています。今シーズンも「薪ストーブのおはなし会」、やります。ただ、ちょっと都合で、ほとんどぶっつけ本番になりそう。下地がない場合にどうなるか、ひとつの実験かもしれません。

それはそれとして、インフルエンザが流行って、小学一年の私の息子もきっちり罹りました。親の不注意で感染させてしまったようで申し訳ないのですが、ちょうど学級閉鎖が解ける日に発熱したので、まるまる1週間の休みとなってしまいました。

退屈しているようなので、このサイトに記録してあったお話をいくつか選んで本の形にプリントアウトしてプレゼントしました。小学校一年生にしては息子はよく本を読みます。このぐらいの文字なら難なく読めると思いました。念のため、かなり平仮名を増やしておきましたし。

これらのお話は、いずれも少なくとも一度は寝る前に話して聞かせてやったものばかりです。しかも、けっこう喜んで聞いてくれたものばかり。ところが、息子は、読んでくれませんでした。「難しい」というのです。

同じ話が、「おはなし」として語って聞かせたときは「わくわくする」ほどおもしろいのに、本の形で見せると読み通せないほど難しくなります。やはりこれは、「語り」というものの力なのでしょう。

読んで難しい言葉は、聞いても難しい、むしろ聞いた方が難しいはずです。けれど、その難しさは、クリアできるのです。読めば引っかかってしまうところが、聞くと素直に流れていきます。理解できなくても、筋を追うことはできます。そして、筋を追いかけ始めれば、細かな言い回しなどどうでもよくなるのでしょう。むしろ、わからないところがある方が、想像力をかきたてられるのかもしれません。

ちょっと興味深い出来事でした。
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おはなしを再開します

5/10/2011

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このサイトのアップデートは3月11日、まさにあの大震災の当日で止まっています。最後のポストをいつしたのか覚えていませんが、地震の報せを受けて以後は、とてもおはなしを書く気持ちにはなれませんでした。
けれど、現代に伝わるおはなしは、過去の多くの災害をくぐり抜けてきたものです。大津波で全ての希望が失われてしまったのでないのと同様に、おはなしもまた、なくなってしまったわけではありません。拙い文章であってもそれをつないでいくことが無意味だということはないのだろうと、そんなふうに思うようにもなりました。
ここに書いているおはなしは、日本に伝わるむかし話をベースにしていますが、伝承そのものではなく、大まかなプロットに私が勝手に肉付けをしています。プロットそのものは日本人、あるいは全人類の共有財産ですが、個別のおはなしにはそれぞれ作者があります。仮にそれがずっと昔にどこかの田舎で採取されたものであったとしても、やっぱり語り手の人生と知恵がそこにこめられています。それをみだりに流用すべきではないと思います。その一方で、私はそういった先人の遺産から、息子に語りかけるためにいろいろなおはなしを紡ぎました。それは、人類がおはなしを語り継いできた伝統に連なるものだと思います。その延長として書いているのが、ここに掲載しているおはなしたちなのです。
引き続きお楽しみいただければ幸いです。
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むかし話の残酷さについて

3/7/2011

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むかし話では、洋の東西を問わず、実にあっさりと人が死にます。いえ、人間というのはけっこうあっさりと死ぬものですよ。ただ、日常、私たちはできるだけ忌まわしい死を遠ざけておきたいと思います。だから、人が死ぬ描写が出てくると、「残酷だ」といってこれを避けようとするのでしょう。
むかし話では、そんな綺麗事は通用しません。人は、その本質に違わず、あっさりと死んでいきます。ただ、死にまつわるむごたらしい描写は、同時に省かれます。死のむごたらしさは、禁忌につながります。禁忌をしない代わりに、むごたらしさにはあえて触れません。そうすることでバランスをとるのでしょう。
そういう本質がある以上、むかし話の登場人物を殺さないように結末を変えたり、最後に仲直りさせるような改変は、本来あるべきものを歪めることだとされます。それはよくわかるのです。
けれど、やっぱり私は息子に「おはなし」を語り聞かせていた頃、簡単に死を扱うことができませんでした。たとえ悪玉であっても、「死んでしまいました」は、軽々しく口にしたくなかったのです。だから、桃太郎はいつも桃太郎が鬼ヶ島についたところで「そして桃太郎は鬼を退治して帰りました」と唐突に終わりますし、白雪姫では継母の運命は語られません。ここに書いたおはなしでも、あまり死に直接触れていないのは、やっぱりそういうのが苦手だからです。
ここは、「べきだ」論ではどうしようもありません。「むかし話では人が死ぬものだ」「おかしな改変はすべきではない」と理屈では思っても、そこは語り手である私の限界です。そこを無理に曲げてまで書いてもしかたないだろうと思うわけです。
おはなしは、時代の影響を受けないわけに生きません。正統派の民話、昔話が必要であれば、そういう文献や研究が既に立派に積み上がっています。ここでは、あくまで21世紀初頭のネット時代にあって使いやすいおはなしのネタを提供することに、自分の及ぶ範囲内で集中していこうと思います。
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おはなしを始めました

2/19/2011

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ちょっと前にこのサイトを用意したのですが、なかなかスタートできませんでした。ようやくスタートです。ぼちぼちと、おはなしを書きためていくことにしましょう。よろしくお願いします。
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    おはなしの作者です。ここでは、裏話とか日記とかを書いていきます。

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