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「十三のうなぎ」について

5/18/2015

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August 22, 2009投稿の再掲

「十三のうなぎ」は、またも息子のまことの作品です。許諾を得ずに掲載していますので、後々、本人からクレームが出るかもしれません。

夏休み、まことは4日ほど大阪の祖父母の家に滞在しました。迎えに行った帰り道、電車が十三の街を通りました。「ここが十三といって、落語にも出てくるところだよ」と話をしたら、いきなりまことがこのお話をはじめたわけです。十三にちなんだ話を即席でつくってくれたというわけです。

オリジナルといいながら、この話、まことが吸収してきたいろいろな話の組み合わせです。母親と暮らす息子の話は中国系の昔話にはよくあるパターンですし、うなぎが逃げていくのを追いかけるのは落語の「うなぎ屋」そのままです。傘が空に飛ばされるのも、雲の上の雷様の手伝いをするのも、どちらも日本の昔話にありました。雲の薄いところを踏み破るのは落語の「雷のふんどし」。竜宮城は浦島太郎のパロディで、海老を食って釣り上げられるのはこれまた落語です。

とまあ、あまりオリジナリティもないストーリーではあるのですが、この話をまことは実にリズミカルに、愉快に話してくれました。
「はあ。どうしましょうなあ」
「どうしましょうや、あらへんで」
という繰り返しが、古い形の上方漫才のように調子がよかったのです。そこで、これを再現しようと、この話もできるだけリズミカルになるように工夫しました。最後に「めでたいな」と古い万才の決まり文句を入れたのも、その雰囲気を出そうと考えたからです。とはいえ、それが成功したかどうかは、よくわかりません。

できれば見台でも叩きながら軽快に語りたいおはなしです。
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